2021 支笏湖氷濤まつり~縮小開催だけどやっぱり必見

札幌雪まつりが事実上中止となった今年(オンラインでは開催)、この時期楽しみな祭りは、“支笏湖氷濤まつり”“ヤマザキ春のパンまつり”しかありません。
というわけで、マイナス10℃を下回る極寒の中、支笏湖に向けて車を走らせました。
長年、札幌に住んでいるのに支笏湖氷濤まつりに行くのは初めての私。けっこうワクワクしております。

今年の支笏湖氷濤まつりは、コロナ禍により規模を縮小しての開催となり、例年とは内容的にいくつか違いがあるようです。
公式の情報によると、
■ 開催時間を短縮
■ 入場時に検温を実施
■ 混雑の場合は入場を制限する
■ すべり台などのアトラクションは無し
■ 飲食ブース、売店、休憩所は設置しない
■ イベントステージの実施はなし
■ 花火の打ち上げは無し
このような変更があります。
今年は「氷の野外美術館」というコンセプトに基づき、“食べる・飲む・参加する”の要素を排除して、“見る・眺める”に特化したイベントとする方針のようですね。


支笏湖に到着。湖畔の会場に向かって歩きます。

寒いです。しかも、湖の方向から強風が吹いてきて、体感温度が爆下がり。
マイナス16℃くらいの印象です。
ここ数年感じたことのない寒さに震えあがり、正直、引き返そうと思ったくらいです。

会場に着きました。
ここで協力金300円を払い、検温器を手首に当てて体温を確認後、入場します。
コロナ対策は万全。細心の注意が払われているようなので安心です。


会場に入りました!
! ! ! !
巨大な氷のタワーが目の前に聳え立ちます。
想像以上の迫力です。
これが氷濤なのかッ!!
支笏湖の水を吹きかけて成長させた氷の柱。
つららを束ねたようなその姿。まるで巨大なモンスター。
水木しげるの描いた“海ぼうず”が思い出されます。
 

実際に目で見た色は、この写真の方が近いです。
氷の色は、白いだけではなくブルーがかっています。
ガリガリ君ソーダみたいな青さです。
塗料で染めているのかと思ったくらいですが、違います。
スタッフさんに訊いてみると、支笏湖の水は不純物が少なく透明度が高いため、光の中の青い波長が透過してそう見えるそうです。
(この理解で正しいかわかりません)
 

未知との遭遇でおなじみ、アメリカのデビルスタワーにも似ています。
 

氷瀑や青い池もあります。
池は低温のため予期せず凍ったようです。白樺の木が美瑛町のアレを思わせます。
 

会場の中央から、奥の方を眺めた光景。
来場者が少ないことと相まって、荒涼とした氷の世界に独り立つ気分。
ちなみにTVのニュース番組で、氷濤まつりもコロナ禍で客の減少が目立つと報じられましたが、この日来場者が少ないのは異常な寒さが原因だと思われます。
 

聳え立つ氷壁です。
もはや地球にいる気がしない。
氷の惑星のクレーターで、底から上を見上げているような心境になります。
 

人類には過酷すぎる環境なのだ。
迎えの宇宙船はまだなのか…
 


いったん退場し、車に戻って暗くなるのを待つことにします。
ライトアップは4:30から開始です。
※ 出口で一度、再入場の半券をもらってから退場すると、その日の内なら再入場が可能です。
いったん場外に出て飲食店で休息をとることもできるわけです。

午後4時くらいから駐車場に車が増え始め、お客さんが集まり出しました。
やはり夜のライトアップが始まってから来場する方が多いようです。


午後5時。
ライトアップが始まると会場は幻想的な雰囲気に包まれます。
氷濤たちも昼間とは違った表情を見せてくれます。

聳え立つタワーは、ブルーのライトに照らされて深海の巨大クラゲみたいになってます。
 

展望スペースから見下ろしました。
もっと暗くなると、もっとカラフルになるはず。
 

アイスウォールも渋かっこいい。
氷のアブシンベル神殿みたいです。
 

氷の神社もあります。
今回は、かまくら型のオブジェがあっても入ることができません。
外から覗くだけなのが少し残念。
 

例年あったという、「苔の洞門」「すべり台」さかなが凍った「氷族館」などの展示がありません。
毎年来られている方はがっかりする部分があるかもしれませんが、密を避けるための主催者の努力ととらえ、受け入れましょう。

規模が縮小されたとはいえ、初めての私には驚きの連続。
氷濤の美しさとスケールに圧倒された体験でした。本当にすばらしいイベントです。
冬まつりに飢えているみなさん、この冬は“支笏湖氷濤まつり”必見ですっ。
 
 
■ 開催期間   2021年1月29日(金) ~ 2月23日(火・祝)
■ 会場時間   10:00~20:00
■ ライトアップ 16:30~20:00